建物概要
名称 :信毎メディアガーデン
所在 :長野県松本市中央2-20-2
用途 :複合施設(オフィス、商業施設)
竣工 :2018年4月28日
設計者:伊藤豊雄 建築設計事務所
㈱10(サインデザイン)
延べ床:8,143㎡
階数 :地上5階、地下1階
松本市の中心市街地に位置する信毎メディアガーデンを見学しました。
「JR松本駅」から徒歩8分、松本城にもほど近い立地。
松本市を訪れた際にはぜひ見学してみてください。
建物構成
B1F 駐車場
1-3F ホール、ショップ、カフェ、スタジオなどの市民スペース
4-5F 信濃毎日新聞 松本本社
設計者は伊藤豊雄さんということで、”ぎふメディアコスモス”と似た要素も見られました。
外観
“櫓”をイメージしたという外観。
櫓は物見塔の役割をしますが、情報をいち早く集めて発信するという新聞社さんにぴったりのイメージだと思いました。
櫓の木材が組まれた様子が縦と横のルーバーで表現されています。水平ルーバーは昼間の太陽を、垂直ルーバーは朝日や夕日を遮って、空調効果を高めます。
櫓のイメージを体現しつつ、機能美も併せ持つデザインとなっています。
ネオン管のような館銘板は”ぎふメディアコスモス”でも見られました。
ガラスにルーバーがついているんじゃない、ルーバーにガラスがついているんだ。
通常、ガラスの前面にルーバーを設置するかと思いますが、ルーバーにガラスがはめ込まれています。
ルーバーの傾斜とは逆向きの傾斜でガラスが設置されています。
内装
天井の木ルーバーが”ぎふメディアコスモス”と共通のデザイン。
壁際の間接照明も似た要素でした。
㊧が”信毎メディアガーデン”、㊨が”ぎふメディアコスモス”。
共通のデザインを持っていますがイメージは対照的でした。
㊧信毎メディアガーデンは情報発信の場として、スタイリッシュな空間。
㊨ぎふメディアコスモスは交流の場として、暖かみを感じさせる空間。
比べてみると、木ルーバは㊨の方が木材の節目も見え、生の木材を感じさせます。
照明は㊧が昼白色(白色)で明るめ、㊨は電球色(オレンジ)で暗めの照度設定。
天井内の設備配管は㊧が黒色、㊨はシルバー。㊨は学びの場として、あえて設備配管が見えるようにシルバーとしているそうです。
裏手の通路部分は白と黒のシンプルな空間。
サインは線で示されたシンプルなデザインでした。
サインデザインは㈱10「カブシキガイシャ テン」の柿木原政広さん。
㈱10さんの公式HPを見ると、撮影できたのはホンの一角でした。ぜひ探してみてください。
赤い女の子と青い男の子のトイレサインは絶滅危惧種かもしれませんね。
外構他
最後に写真を何枚か貼って終わりにしたいと思います。
櫓を見上げると何か所かは、給排気用のガラリとなっています。木ルーバーのおかげで目立っていませんね。設備は極力隠したいのが意匠設計者の本音だと思います。
伊勢町通りという通りの正面に佇むので通り側から見ると存在感がありました。
みなさんもぜひ訪れてみてください。それでは。。
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